桜山あしかり歯科の芦刈 了平です。
では何故TCH(Tooth Contacting Habit)は起こるのでしょうか
TCHとは仕事のストレスや色々な原因で普段の生活の中で仕事や趣味のパソコン操作したり考え事したりあるいはリラックスしてテレビを見ている時などに上の歯と下の歯を無意識に当てている人がいます。さらにはグイグイと歯を押し付けたり、噛み締めている人もいます。この上下の歯を当てる癖の事でしたよね
ちなみにですが顎関節症の患者さんはTCHの保有割合は年々増えてきて、今では80%程度と言われているそうです。
一方、顎関節症ではない一般の人を対象とした研究では、中学生で17%、成人では20%前後、と言われており約2割の人がTCHを持っている事になります。
さらに統計として、中学生では学年が上がるごとにTCHが増える傾向にあります。
では何故TCHを持っている人と、持っていない人がいるのでしょう。
これについてはもともと誰もTCHを持っていなかったのが、何らかの要因によって癖として会得したと考えられます。
例えば、緊張する様な作業、苦手な人との会話、勉強、習い事での集中、精密作業の仕事など、日々過ごしているとどうしても緊張して歯が接触する機会が増えます
またパソコンでの作業であったり、ゲームや携帯ゲーム、テレビなどでの集中、少し俯いた状態での操作は自然と歯を接触させる状態となり、歯の接触時間が増えます。
そしてこの様な歯を接触させる状態、機会が繰り返し継続していくと、歯を接触させる事に脳が慣れて、触れていく事が普通の状態になります。
この歯が触れた状態を長く続けても、それに気づかなくなるのが問題なのです。
本来1日20分程度しか接触していないのに、何時間も接触させている事に気づかなければ、筋肉や関節も徐々に疲労していきます。
その疲労状態が続けば、これが痛みへと変わり、顎が痛い、顎がカクカクする、その上、口の中の状態で、歯がしみる、歯が痛い、噛むと痛い、歯が浮いた感じがするなど様々な症状を誘発するわけです。
本来は食事(咀嚼、飲み込み)や会話の時だけ歯が接触する
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繰り返し歯の接触する機会が増える
緊張、精密作業、集中作業、スマホ操作、PC操作
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脳が歯の接触に慣れてしまう⇦これが問題!
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歯の接触が常態化⇨つまり癖となってしまう
是非、ふとした時や集中している時に少し上の歯と下の歯が当たっている時はその時に歯を少し離してみてください。
そうする事により筋肉の緊張も解け、徐々に上下の歯を離す事が癖になってくると思いますよ
一度気になる方は、意識して見てはいかがでしょうか