瑞穂区桜山駅4番出口より徒歩1分の桜山あしかり歯科の院長です。
今年はもう桜も散ってしまいましたね。。
結局、お花見には1度も行けませんでした涙
今日は普段よりお問い合わせの多い接着性Brについてです。
以前にもブログであげたのですが、再度別の患者さんのお写真を使わせて頂いて説明しようと思います。
まず歯が残念にも失ってしまい、無くなる事を欠損と言うのですが欠損の治療と言うと
Br(ブリッジ)治療、入れ歯、インプラント、親知らずの移植など
いくつか挙げられると思います。
その中でもBr治療とは、歯が無い両サイドの健全な歯を大きく全周削り
歯の抜けた部分を含めて連続した冠形態の人口の歯(連続した差し歯)を
被せた所に補う治療法の事を言います。
歯にはエナメル質という口腔内の細菌や、接種する酸などから歯を守ってくれている
組織があるのですがそのエナメル質を削ってしまう事で全周無くしてしまう事になります。
しかし現在では、材料としてジルコニアや高強度セラミックの登場でブリッジ治療として
最小限の歯牙の切削と接着でより審美性の高い補綴物が治療可能となりました。
その中でも接着性Brとは、歯の抜けた両サイドの歯の表層(裏側)を
エナメル質の範囲内で薄く(0.5mm程度)削り薄い板状のジルコニアと
抜けた部分を補う人工の歯を削った部分に貼り付ける治療法になります。
この治療法のポイントは切削部分をエナメル質内(歯の表層部)に留める事です。
最近の歯科用の接着剤が歯の表層組織のエナメル質に強く接着する事を利用した治療法
でありまた材料もジルコニアを使用する事により金属とは違い耐久性と強度がより増します。
今回治療させて頂いた方は、名古屋市外からブログを見て当院に来られました。
非常に有難い事ですね涙
ただ一つお伝えしたいのは、当院としても欠損の治療の第一選択が接着性Brではありません。
患者さんの中には、インプラントにも抵抗があり、また両隣の歯も大きく削りたくないとういう方に接着性Brのメリット、デメリットを御理解して頂いた上で治療を受けて頂いています。
ではケースに移りましょう。
右上1番が嫌な臭いがする、違和感があるとの事で来院されました。
補綴物が両隣在歯と固定されております。
写真が見づらくて申し訳ありません涙
右上1番はレントゲン所見の結果、歯根破折を起こしており残念ながら保存は不可能と判断し抜歯をさせてもらいました。
写真では見づらいのですが、完全に歯の根っこが真っ二つに折れてしまっていました。
その後抜いた部位の歯茎の治りを待ちます。
処置後約1ヶ月の状態になります。
大分綺麗に歯肉が治癒してきましたね。
ここから再度治療を開始します。
接着性Brの歯を削る量としては
白い枠に囲まれた範囲を0.5㎜程度(エナメル質の範囲内)で切削します。
この際は疼痛もない為に、麻酔などは打ちません。
その後型取りに移ります。
この写真は歯の色を合わせる為のガイドと一緒に撮影しております。
歯茎の中に黒い紐の様な物が見えますが、これは型取りの際に補綴物の歯に接着する
部位をより精密に出す為の前処置となります。
そして出来上がった補綴物がこちらになります。
色合わせが少し難しい所でしたが、患者さんには満足して頂けました。
右の差し歯の両翼にウイングがついており、そのウイングを接着の力でセメントで歯に合着します。
以上で治療の流れになります。
昔に比べ、材料の進歩もどんどん進んでいますので、出来る限り歯の侵襲を少なくし機能、審美回復出来ると良いと常日頃から思いながら診療をしております。
僕らも日々勉強ですが、この様な治療の機会を与えてくれた患者さんには感謝ですね!!