瑞穂区桜山駅4番出口より徒歩1分の桜山あしかり歯科の芦刈 了平です。
どちら側でよく噛んでます??
よく歯医者に行くと、こんな質問された事ないですか?
皆さん、どちら側でよく食事など噛んでますか?
これは習慣性咀嚼側と言って、咀嚼動作における利き側の事です。
なかなか難しいですね笑
例えば、人間の手足においても利き手、利き足がある様に、食事をするつまり咀嚼運動においても噛みやすい側、無意識に噛む側があり、実は片側のみで咀嚼する人の方が多いと言われているんです。
この習慣性咀嚼側は、歯、歯ぐき(歯周組織)、顎などの関節などによっても影響をとても受け、より噛みやすい側で咀嚼するよう習慣づけられるわけです。
これは一種の適応反応とも考えられていて、かみ合わせの関係や歯科治療歴の有無、残っている歯の配置や位置など口の中の環境に左右されやすいと言われています。
この習慣性咀嚼側は通常、歯を横にずらした時に歯の接触が多い側が優先側となり、また上の歯の条件がある程度整っていれば、下顎の歯の多い方で咀嚼をよくすると言う傾向があるそうです。
では習慣性咀嚼側、特に左右のいずれか一方だけで行う咀嚼を偏咀嚼と言いますが、この偏咀嚼って何が良くないんでしょうか?
この文章の最初に『どちら側でよく噛んでますか?』という質問にすぐに答えられる患者さんは、実は咀嚼の偏りがとても大きく、いわゆる偏咀嚼の傾向がかなり強いと思ってもらった方が良いです。
この偏咀嚼自体が、必ずしも有害ではないのですが、特に咀嚼側に何らかの症状がある場合は、この癖を修正した方が良いと考えられています。
例えば…歯がしみる、噛むと歯が痛い、なんか昔より歯がすり減ってきた、歯医者さんで歯の神経が死んでると言われた、歯を支える土台(歯槽骨)が下がってきた、歯が昔より前に出てきた、被せてある物がすぐ取れる、、詰め物が割れた、歯が折れた、顎が痛いなどの症状ががある場合、これを増悪させると考えられています。
もちろんこの偏咀嚼だけが原因ではなく、例えば歯ぎしり、食いしばり、歯列接触癖などの悪習癖と合い重なって、これらの症状が出てきやすいと考えるわけです。
この咀嚼の偏りは、患者さん自身に意識してもらう事により、多くの場合コントロールができる事が可能なので、是非一度気になる方は意識をして片方だけで食事を噛まず、両方で噛むことを意識して見てはどうでしょうか