瑞穂区桜山駅4番出口より徒歩1分の桜山あしかり歯科の院長です。
今日は当院でよく施行しているまたお問い合わせも多い治療法、歯牙移植についてです。
歯牙移植という治療法はあまり聞いた事がないかもしれません。
そもそも自家歯牙移植とはご自身の口腔内において歯をある場所から他の場所へ移し替える処置の事であります。
通常保存不可能な大臼歯を抜歯した部位へ、機能に参加していない親知らず(不要な歯)を移植する事が多いです。
親知らずの移植に関しては保険適応の治療法になります。
3割の自己負担で1万円程度でしょうか。
まず診断としてはレントゲン、模型、噛み合わせの問題など臨床的な診査から移植が可能かどうかの診断を下します。
また歯根の形態、歯根の本数など必要であればCT撮影をし、診断をします。
この移植の治療法の利点としては移植の治療により欠損治療例えば入れ歯、Brが回避できる事により臨在歯(両隣の歯)の歯を削る事が不要になる。
インプラントよりも治療の費用が安くできるなどが挙げられます。
ただ欠点としては一時的な外科侵襲が加わること、患者さんの年齢やドナーの歯の形態による長期的な予後が低くなるかもしれない、また歯根吸収(歯の根っこが溶けていってしまう)、ドナーの歯がくっつかない、処置が良い経過を辿ったとしても移植歯は天然歯である以上天然歯が有する虫歯、歯の根っこの破折、歯周病などの将来的なリスクなどの可能性が挙げられます。
また移植した歯の寿命としては5~10年が一般的と言われています。
移植治療を手掛けていて、やはり移植歯が安定する場合は、患者さん自身の口腔内環境が良い事が挙げられます。
出来ればご自身の歯が残せる事がDrサイドからしても患者さんサイドからしても良いのですが、残念にもそのような結果になってしまった場合、欠損の治療は将来的な事も含めながらしっかりと考えて頂いた方が良いと思います。
もしご自身の歯でそのような環境にある場合、かかりつけの先生と相談してもみると良いと思います。