瑞穂区桜山駅4番出口より徒歩1分の桜山あしかり歯科の院長です。
今日は舌小帯強直症についてです。
難しい言葉ですよね
簡単に言うと、舌の裏側のヒダがあるのですが、そのヒダがピンと張っていたり、
生まれつき短かったりまたヒダが舌の先端に近い所に付いている状態の事を言います。
舌を前に出したりするのが難しく
前に突き出すと舌の先端にくびれが出来てハート型の舌になるのが特徴です。
舌小帯強直症には色々な呼び方があり舌小帯短縮症や癒着症などと呼ばれる事があります。
また舌小帯強直症の重症度を表す指標として診断方法はいくつがの方法があります。
簡単に分かりやすい指標として1度は軽症、3度は重症となります。
1度
口を大きく開けた時に、その口を開けた量の1/2以 上、舌が持ち上がるもの。
2度
舌を持ち上げても下のかみ合わせの面(咬合平面)からその口を開けた量の1/2までしか
舌が上がらないもの。
3度
舌を持ち上げることがほとんど不可能なもの。
具体的には
・タ行、ナ行、ラ行が言いにくい。
・食べ物をボロボロこぼす
・口をあまり開けずに小さな声で話す
が挙げられます。
つい先日、舌小帯について患者さんが来られたので、写真と共に説明します。
5歳のお子さんです。
パッと見た感じ、舌もしっかり突出していて問題なさそうですよね。
ただ口を開けた状態で舌を上顎に付けてもらうと
この矢印が舌の裏のヒダなのですが、ここが突っ張ってしまい。舌が上に上がりにくく
このお子さんは、口を少し閉じて舌を上顎に付けていました。
大きく口を開けると
丁度口を開けた量の2分の1程度しか舌が上に持ち上がりません。
総合的に診断して、今回舌のヒダを処置する事にしました。
処置後1週間後になります。
写真が分かりにくいのですが、ピンと張ったヒダが無くなり口を大きく開けても
舌が上顎に触る様になってきました。
今回は薄いヒダでしたので、縫合などの処置はせずに処置は終了になります。
今後は稀に舌のヒダを切った所が再癒着する事もあり、簡単なトレーニングを
親御さんにお伝えしました。
舌小帯の切除に際しての年齢ですが、当然早いに越した事はないのですが、当院としては
ある程度診察台に1人で登れて、処置中も動かずにじっと出来るお子さんが望ましいと思います。
今回処置してお子さんは、虫歯もなく治療の経験もした事が無い上での処置でしたが、
非常にお利口で処置が非常にスムースに終わりました。
この様な所は大人も見習わなければならないですよね