瑞穂区桜山駅4番出口より徒歩1分の桜山あしかり歯科です。
以前、歯牙移植、外科的挺出など書きましたが本日は意図的再植についてです。
あまり聞かれない治療法だと思いますが、この治療法も歯が保存が困難な状況に条件が揃えばご自身の歯が残せる様になるかもしれません。
この治療法は、歯冠側からアクセスする通常の歯内療法や、歯根端切除など外科的歯内療法では治癒させる事ができない様な根管由来の問題を解決する最終的な手段として意図的再植が選択されます。
やや難しい内容ですが、簡単に言うと根の治療が難しい、または根っこの先端に膿の風船が大きくなりすぎて、根っこの治療では難しい場合、外科的に膿の風船を直接する治療法もできない場合に限る最後の治療法になります。
この根っこの問題と同時に以前ブログで書いた深い虫歯など問題がある場合、この意図的再植と外科的挺出の同時適応になるわけです。
この意図的再植を選択するかの判断基準としては
・通常の歯の根っこの治療が困難な時
長い土台、器具の破折、根尖孔のトランスポーテーションの問題
・通常の根っこの治療に応答しない場合
バイオフィルム、嚢胞、副根管などの問題
・歯根端切除が困難な場合
解剖学的な問題、出血のコントロールの問題
・エンドーペリオの鑑別診断と治療の場合
確定診断がつかない場合、感染源を口腔内で除去した場合
・自家歯牙移植の可能性がない場合
適切なドナー歯があれば、移植を優先する
この判断基準のいくつかが重なった時に適応症となると考えています。
意図的再植は決して容易に第一選択として行う処置法ではないと思いますが、どうしても歯を抜きたくない、どうしても歯をできる限り残したいと言う場合、条件が揃えばご自身の歯が保存できるかもしれない治療法だと思います。
一度かかりつけの歯医者さんで聞いてみても良いと思います!